2008/12/03

危機的状況

インド・ムンバイでのテロ、タイ・バンコクでの反政府派による空港占拠事件と、この間、アジアもきな臭くなっている。経済も韓国のウオンの下落を筆頭に、中国、日本の不況とどれをとっても、今の時代、アジアでも暗い話題ばかりだ。
アメリカの一極軍事行動主義とドル機軸による経済支配の構図が、明らかに行き詰まり、アジアにまでその影響が及んでいるということだろう。この状況は、たとえオバマになったとしても、大きく変わるとはないと僕は思う。病んだ金融資本主義と軍事優先の世界支配の構造が、限界にきており、これを転換するのに大統領ぐらいが変わったとしても、解決の糸口は見つからないだろう。
そして、こうした状況では、国際的には第3世界の人々に、国内的には非正規雇用の人々や貧困老人などいわゆる社会的弱者にしわ寄せがいくのだ。
昨日の新聞に載っていた記事にあきれ返った。いま経営危機に陥り、連邦政府からの借入金を要請しているいわゆるアメリカのビックスリーのひとつ、フォードのCEOが年俸の削減に抵抗しているそうだ。彼の年俸はなんと20億円。自分の給料だけはびた一文も減らさずに、工場労働者の首切りは断固やる!こんな強欲な人間が社会の支配的位置にいることに、深く絶望するばかりだ。先日も彼らビックスリーのCEOたちは、議会での証言のためにワシントンを訪れたとき、豪華自家用ジェット機でやってきて、顰蹙をかったばかりだと言うのに。
2008/12/18

100年に一度の経済危機

今日ついに1ドルが87円台に突入。この調子だと80円台前半まで行く可能性は十分ある。先日見ていたテレビでは50円台を主張する人までいた。どちらにしても今はドルの単独安。ユーロは126円台に回復している。
こういう状況で、輸出主導の企業での派遣切りがいたるところで進んでいる。突然、社員寮を追い出されて行き場をなくし、路上生活を余儀なくさせられている人もいるという。経団連の会長のキャノンでも首切りがあり、解雇された人たちを杵築市が臨時職員で雇うという話が新聞に出ていた。日刊現代の主張はこうだ。キャノンには内部留保金が3兆円もあるのだから、それを取り崩して雇用対策に充てるべきで、市民の税金で企業のしりぬぐいはおかしいのではないか、と。
かつて資本家は社員の生活を守ることが会社を守ることだと信じていた人たちがいた。しかしアメリカに攻撃を受け「日本的経営=終身雇用システム」は崩壊、アメリカ型の会社経営が良いとされ、労働者、特に派遣社員は景気の調整弁として、位置づけられるようになってしまったのである。そして今の経営者には、労働者を物としてしか見ていない人が多くなり、儲けに対する強欲さと利己主義のみが目立つのだ。巨額の報酬と自己保身にしがみつく強欲資本家が跋扈しているが、いずれしっぺ返しがくると、僕は信じている。
2008/12/27

忘年会

昨晩は、会社の忘年会。早いもので会社に復帰して、4年と9ヶ月になった。早いといえば早く、長いといえば長かった。楽しい反面、ストレスも結構たまった。早く、放浪生活に戻りたいものだ。

次の番組制作の関係で「ドナルド・キーンと司馬遼太郎」の対談」を読んでいたら、細川ガラシャの話が出ていた。明智光秀の娘で本名は明智珠といった。当時は夫婦別姓だったらしい。親の血を引いたのだろう、激しい気性の女性だったようだ。

細川ガラシャの辞世の句 

「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」

これは石田三成に包囲され自死を選んだ彼女、38歳の時の歌。
引き際の美学はまるで男性のようだ。

もう一件
網野善彦『「日本」とは何か』を読んでいたら、面白い地図を発見。富山県が作った環日本海諸国図と題された地図だ。

環日本海地図

僕らがいつも見慣れている日本を大陸側から見るとこうなるのだ.
「この地図を見ると、北海道、本州、四国、九州等の島々を領土とする『日本国』が、海を国境として他の地域から隔てられた『孤立した島国』であるという日本人に広く浸透した日本像が、まったくの思い込みでしかない虚像であることが、だれの目にも明らかになる」と日本単一民族説の欺瞞性や海洋民の交流などをするどく提起している網野さんは絶賛。確かに、この地図からは受ける印象は、日本が大陸と北と南でほとんどつながっていること、間にある日本海はほとんど内海のような存在で、ここを自由に行き来することは当たり前のことなんだということが分かる。(渡来民、遣唐使、倭寇など歴史的に知られた存在以外に、無数の無名の人々が行き来したことは容易に想像できる)
網野さんや鶴見良行といった学者たちの面白いのは、海の民の交通とか移動ということに視点を置いていることだ。あの地中海を書いたフェルナン・ブローデルしかり。