2017/06/24

「村はスペインの心」・・・



読み終えた本 ジョン・ドス・パソス著「さらばスペイン」


062417「さらばスペイン」

ドス・パソスが1937年の春から夏にかけてスペインを訪れた時の紀行文。
彼は、フランコ反乱軍の包囲下にあった共和国のバルセロナ、バレンシア、マドリー、バレンシア、バルセロナと巡っている。
マドリー滞在中の自分のことを「観光客」と自虐的に描いているが、過度の思い入れもなく、共和国のなかの人々の暮らしぶりを淡々と描いている。
この姿勢を批判したのかどうか、定かではないが、かつての友人だったヘミングウェイはドス・パソスのことを激しく批判している。

ヘミングウェイは『移動祝祭日』の中で、金持ちの友人を連れてきて自分の愛する地を汚染したとして、ドス・パソスを※「ブリモドキ」と呼んで非難した。・・・※プリモドキとはおこぼれをいただくコバンザメのような魚




本書でいちばん的確な表現だと思ったのは、サブタイトルでつけられている「村はスペインの心」という指摘だ。
とくに、内戦の前線から遠く離れた小さな村々で試みられていた、共和派の人々が自分たちの村を革命的な体制へと変革しようという取り組みだった。

先日、読んだ「壁に隠れて」という本でも感じたことだが、「スペイン人らしさ」というのは、「名もなき小さな村」に暮らす人々をみれば、なんとなくわかるのである。


こうした感慨は自分のスペイン滞在でも感じられたことだった。
今から30年ちかく前のことだが、テレビ番組で「スペインのバスク地方の小さな村」をテーマにした紀行番組の制作に関わったことがあるのだが、その時のいちばん強く感じたことは、本書のサブタイトルのように「村はスペインの心」だということだった。

つい、先日、隣のカジェのオヤジが「おじさんの関わった緒形拳さんのバスクの番組だけど、YouTubeで見られよ」と教えてくれた。どうやら、スタッフがアップしたようだ。長いがよかったら、見てください。




「風の谷 虹の村」〜緒形拳・スペイン・バスクの365日〜



















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